フラメンコの素敵な唄3 マルティネーテyシギリージャ  悲しみ・苦悩・嘆き・悲鳴、恨み 一筋のひかり

曲種

フラメンコの素敵な唄3 マルティネーテyシギリージャ  悲しみ・苦悩・嘆き・悲鳴、恨み 一筋のひかり

私がここ2年間踊り続けている曲があります。マルティネーテ y シギリージャ。

悲しみ・苦悩・嘆き・悲鳴、恨み

一筋のひかり

フラメンコの唄は主に2つの種類に分かれます。深い嘆きの心情を吐露するカンテ・ホンド(カンテ・グランデ)と,人生の楽しさを謳歌する軽快なリズムのカンテ・チーコ(カンテ・フラメンコ)。

マルティネーテとシギリージャはカンテ・グランデの代表的なフラメンコで、フラメンコの中でも古い種類になります。今回は私が踊っているマルティネーテyシギリージャの構成に沿って説明します

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マルティネーテyシギリージャ フラメンコ(たこバージョン)

マルティネーテとは

セビージャのトリアーナ地区には多くの鍛冶屋がいました。実は流浪の民時ジプシーがスペインに落ち着いてからの職業は「鍛冶屋」もしくは「炭鉱夫」などの重労働が多かったのです。

私のブログの読者の方には宝塚歌劇のファンの方も多くいらっしゃいますが宙組公演「炎にくちづけを」の大和悠河さん演じるパリアを筆頭にシプシー(超イケメンぞろい!!)の集団がかなづちを振り上げて登場したのを覚えていませんか?鍛冶屋の仕事は灼熱の中で行われますのでとても大変でしかも危険なのです。

この大和悠河さんが持っているものが マルティジャソ。このマルティジャソを打ち鳴らす音に合わせて歌ったのが、マルティネーテと言われています。
マルティネーテは、ギター伴奏を伴わないシンギターラです。その中でも特に苦しみや痛みを歌った歌が多いのが特徴です。

フラメンコで踊る時も、道具が揃う時はマルティジャソを実際に打ちながらリズムを出します。

マルティネーテの歌詞

si no es verdad

lo que yo digo

si no es verdad

que Dios me mande la muerte

y si me la quiere mandar

真実でない場合

私が語ることが真実でない場合 

神は私に死を贈る

そのように命じられている

シギリージャの歌詞

Que marme la ropa
que quereis de mi
Que marme , Que marme la ropa
que quereis de mi

yo no le debo

yo no le debo
yo no le debo a la ley
me deben a mi
Que marme , Que marme la ropa
que quereis de mi

あなたは私を服ごと燃やしたいのですか。私をどうしたいのですか。
私はわたしの法を犯してはいない。どんなに疑われても。
あなたは私を服ごと燃やしたいのですか。私をどうしたいのですか。

(Google先生に訳してもらいました)

シギリージャのマチョ

Me asome’ a la muralla,
me respondio’ el viento?

Para que’ vienen tantos suspiritos,
si ya no hay ma’s remedio?
私は城壁に上った
すると吹き荒れる風が私にこう言った
そのため息は何のためだ。
もうどうしようもないというのに

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構成(たこのシギリージャの場合)

  1. カンテサリーダ(前唄) (マルティネーテ)
  2. 踊り手(たこ)のパルマ(手拍子)からのリズム出し (シギリージャへ変換)
  3. タパーダでリズム出ししている途中からギターさんがいい塩梅を見計らってファルセータ(メロディ入れ)
  4. ジャマーダ(たこから合図出し)をして歌を呼ぶ
  5. 1つ目のシギリージャの歌ぶり
  6. ファルセータ (ギターさんメインの場面)
  7. 1つ目のエスコビージャ(サパティアード 足音の場面)
  8. タパーダ (リズムのみで踊る場面)
  9. 2つ目のエスコビージャ(サパティアード 足音の場面)
  10. ファルセータ (ギターさんメインの場面)
  11. 3つ目のエスコビージャ(サパティアード 足音の場面)
  12. スビーダ (追い上げの足)
  13. マチョ (最後の盛り上げの唄)
  14. フィナレ

以上で12分程です。

このように踊るにはとても覚悟のいる歌です

最初踊った時は死にそうになりました。今も死にそうになりながら踊っています。

流浪の民ジプシーの方たちの歴史を思うと、納得です。
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シギリージャのコンパス(リズム)

シギリージャのコンパス(リズム)は変形5拍子と説明されることが多いです。フラメンコを踊るジプシーの人の方たちはもともとは数字で数えることをしないので、数え方は後付けです。

フラメンコは12拍を一つのグループとして数えることが多いのですが、わかりやすく12拍数字に表すと

  1. 12
  2. 12
  3. 123 (アセント箇所)
  4. 123
  5. 12 (アセント箇所)

で12拍となります。でも音楽的には3・4拍めが長い5拍子ととらえたほうが、ノリが出ます。

動画を見てみよう

私の好きなファルー君とフラメンコ界の帝王お兄様のファルキートのシギリージャです

farruquito premiere

フラメンコを始めてから1年に100回(つまり3日に1回)は繰り返し見ている動画です。【名門ジプシー一族】と呼ばれるファルーコ一族のフラメンコは一般のフラメンコとは深さが違うように感じます。

やっぱり血かな。このような動画を見ると「生まれ変わらないとフラメンコは踊れないのかな」とか本気で感じます。

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フラメンコの素敵な唄3 マルティネーテyシギリージャ まとめ

フラメンコの唄はジプシーの歴史や暮らしぶりと切っても切れないものがあります。なので、フラメンコを見るにしても、踊るにしても、歌うにしても彼らの歴史を知ることはとても重要に感じます。

フラメンコは主に4行のコプラと呼ばれる韻を踏んだ詩で出来上がっており、音読したときの響きも世界観を作る要素となっているので、フラメンコを踊る上でスペイン語を勉強するとこはとても重要になってきます。

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