フラメンコ 自主練習でメトロノームを使おう!!
「何を当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、実は私、自主練習を始めて5年ぐらいはソロコンパスのCD(フラメンコ独特のリズムCD)は使っていたのですがメトロノームを使っていませんでした。実はソロコンパスとメトロノームは役割が違います。そのことに最近まで気づかなかったのです。どのように違うのか。では解説していきますね
フラメンコ ソロコンパスCDと メトロノームの違い
役割が違う
ズバリ結論から入ります。この2つはとても似ているようで、役割が全く違うのです。
・ソロコンパスの役割はその曲種の持っているリズムの特徴をまとめたものです。なのでよく聞くとちょっとリズムが揺れていたりしますね。その揺れがたまりません♪かっちょいい!!強弱もはっきり出してくれていて、迷子になってもその強弱を辿れば元に戻れます。
・メトロノームは一定のリズムを狂いなく示すものでそこには揺れは起きません(正確には揺れているらしいですけど)淡々と、一定のリズムをたたき出します。ですので、使用している本人がしっかり居場所を確かめる力がないとずれていきます。脳をフル回転し、主体性をもってリズムを重ねていく感じです。
正直に申しますとソロコンパスで練習したほうが、最初は楽しいです。私は楽しかったです。だって、フラメンコの格好いいリズムはCDが出してくれていてそれに合わせていれば(実はあっていないんだけど)踊れているような気がするんですもの。私、フラメンコ踊ってる~~と感動します。でもある時気づいたのです。自分のリズムは自分にしか通用しないのだということに。それはあるギターさんからの贈り物がきっかけでした。
フラメンコギターさんに メトロノームをプレゼントされた
きっかけは小さなメトロノーム
ライブの練習の後、ギターさんに
「たこちゃん、これあげる」
とたまごっちのようなものを手渡されました。
「たこちゃんは曲によって雰囲気も変えられるし、その曲に合わせた踊り方は出来ていると思う。でもちょっと揺れが大きいからコレで整理しておいで」そう言って手渡されたたまごっちのようなものは、クリップ型のメトロノームでした。早速、次の自主練習で胸元につけて踊ってみました。
とてもシンプルな設定のメトロノーム。本番でも踊ったソレア ポル ブレリア。クラスで踊り込んでいるし自主練も沢山したしソロコンパスでもずっと練習しているので大丈夫だろう、そう思っていました・・・・・しかし・・・・
メトロノームに合わせて 踊れない?!
びっくりしました。ソロコンパスでは気持ちよく動いていたパソ(ステップ)がメトロノームでは全く動けないのです。様々なフラメンコ的装飾が剥がされたメトロノームのリズムに自分のパソ(ステップ)が全く合いません。ジェットコースターに乗っているような感覚です。いままで他人(ソロコンパスCD)が醸し出してくれている雰囲気だけで踊っていたのです。リズム音痴なので、リズムがずれている事すらがわかってなかったのです。
普通のリズム感を持った方はソロコンパスでちゃんと正しいリズムが取れていると思います。なので、私のようなリズム音痴さんのお話です。凄くショックでした。
何回、何十回ここだと思ったところでレマーテ(締めのステップ)を踏んでみても、メトロノームより早く終わってしまうのです。
最小限まで分解してメトロノームに合わせてみよう
1・1コンパス(フラメンコのリズムのかたまりの単位です)12拍を半分の6拍まで細分化して、何度も何度もメトロノームに合わせてみました。さすがにこの短さだと、何度か練習すればピッタリメトロノームに合うようになりました。
2・半分の長さの正しいコンパスがいくつか出来上がったところで、次は本来の1コンパス12拍の長さに戻して練習します。これも正し半コンパスをくっつけるだけなので、何度か練習すれば出来るようになります。
3・これを何度も何度も繰り返して自分の中にしみ込んだ間違ったリズムを修正していきます。そうすることで、長いフレーズを踊っても、メトロノームとピッタリ合うようになってきます。
リズム感のある人はここまでしなくても合うようになると思いますが、私のようなリズム音痴の場合はいつ終わるとも知れないこの作業を延々と繰り返していきます。
でもだからこそ、長いフレーズがぴったりメトロノームと合うようになった時のうれしさ!!このうれしさには、リズム感のいい人には味わえない喜びがあります。
リズム音痴さんはメトロノーム→ソロコンパスCDの順でフラメンコを練習しよう
このことから、私のようなリズム音痴はメトロノームを使って自分の弱点を徹底的に矯正した後、ソロコンパスCDを使って曲の特徴を掴んでいったほうが、間違いがなく近道だということが分かりました。
フラメンコ 自主練習でメトロノームを使おう!! まとめ
まずメトロノームを使って自主練習をしましょう。
メトロノームは通販で安く買えるもので十分ですし、アプリ フラメンコ自主練習でメトロノーム アプリを使おうもあります。
次にパソ(ステップ)を細分化しましょう。まずは半コンパスの長さの正しいリズムを把握し出来るようにする。次に正しい半コンパスを2つ合わせて1コンパスにする。
この作業の繰り返しです。
世の中便利なものが沢山あります。やはり私のようなリズム音痴さんたちはちょっと他の人より時間がかかるんですが、利用できるものはどんどん活用して気持ちのいいリズムでフラメンコを楽しみましょう
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