フラメンコの素敵な歌詞 ガロティン ♪あたしの亭主が欲しいんなら
力づくで奪ってごらん
フラメンコというと、帽子を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか?黒い楕円形の帽子です。あの帽子のことをソンブレロと言います。
ソンブレロ・デ・アラ・アンチャ – Sombrero de ala ancha – (帽子)
乗馬の時にかぶる帽子をリボンを切って舞踊用に使います。
アンダルシア女性の「粋」を表しており主にガロティンやダンギージョなど2拍子系のフラメンコで使用されるのですが、この曲に出てくる女性がなかなかユニークなので是非紹介したいと思います
フラメンコの素敵な歌詞 ガロティン
カルメンアマジャのガロティン
80パーセントのガロティンがこのカルメン・アマジャのガロティンを元にしていると思われますのでこのガロティンを覚えておけば躍る時、かなり楽です
歌ぶり
Pregúntale a mi sombrero
Pregúntale a mi sombrero
mi sombrero te dirá
las malas noches que paso
y el relente que me da.
あたしの帽子に訊いてごらん
あたしの帽子が話してくれる
あたしが過ごすつらい夜と
夜露の冷たさを
(estrillo)
Que al garrotín, que al garrotán
que de la vera, vera de San Juan.
Que al garrotín, que al garrotán
que de la vera, vera de la mar.
ガロティン、ガロタン
サン・ホァン様のかたわらへ
ガロティン、ガロタン
海のほとりへと
Si el Rey de España perdiera
el Peñon de Gibraltar,
¿qué tú te piedes conmigo?
¿y eso, a ti te mata el dar?
スペインの王様が失った
ヒブラルタルの大岩
あんたはあたしと何を失った?
与えることはそんなにつらいことなの?
(estrillo)(繰り返し)
Que al garrotín, que al garrotán
que de la vera, vera de San Juan.
Que al garrotín, que al garrotán
que de la vera, vera de la mar.
Mi marío es mí marío
y no es marío de naide
la que quiere a mi marío
Vaya a la guerra y lo gane.
あたしの亭主はあたしのもの
他の誰のものでもない
あたしの亭主が欲しいんなら
力づくで奪ってごらん
出来るものならね
マチョ(最後の盛りあがり部分)
Que te quieres tu poner
que te quieres tu apostar
apuestate lo que
あなたはどんな服を着たい?
何を賭けるの?
さあ、何を賭ける?
カルメンアマジャ以外で歌われるガロティンの歌ぶり
si quieres que yo a ti te baile
y que te cante el garrotín
ponme una monea en la mano
y hare tilin, tin, tin…
あなたが私に踊ってほしいと望むなら
私に金貨を握らせてね
ティリン、ティリン、トラン
ほら、踊ってあげる
mira si yo a ti te quiero
mira si yo a ti te quiero
como tu te llama Rosa
y yo me metió al dinero
どんなに君の事が好きか、君にわかる?
君の名前はロサ(薔薇)
僕に入ってくるお金と同じぐらい君が大切
お母さん、彼との結婚を許してください
許してくれない?
だったら家に火を付けちゃうからね
ガロティンの動画を見てみよう
上記の歌詞を最初の歌ぶり部分は日本人になじみやすいゆったりとした2拍子で、エスコビージャ(足の部分は)からは軽快に踊られます。
見ていただいてわかるように、とても分かりやすいリズムですので、日本では比較的早め(2年目ぐらい)の初級クラスから取り上げられることが多い曲種ですが、踊りながら小物・・・と言っても帽子ですので大きい。を使いますので、しっかりとリズムがとれるようになっておかないと踊りこなすのは難しいと思います。
また上級者やプロのガロティンは、一種の物語性をはらんでいて見ごたえがあります。
たこのガロティン
私は過去に一回、フラメンコを始めてすぐの頃にガロティンを習い、そのガロティンが好きすぎて他のガロティンは習わずずっと踊り続けている振りがあります。
最初のお師匠、笠松明美先生の作品で最初のサリーダがミッション:インポッシブルのテーマで始まります。
私が通っている教室はオーナーがギターさんなのでレッスンの時、必ずギターさんが入るのですがこのガロティンは発表会用の曲でしたのでサリーダ(最初の部分)が付いたのはたのは一番最後でした。
その時に明美先生がギターの中山充先生に「サリーダですけどミッション:インポッシブルな雰囲気で作れますか?」とオーダーしていました。
「ああ、出来ますよ」と中山先生は即答され、すぐにミッション:インポッシブルをアレンジした素敵なサリーダを弾かれたのです。中山先生、天才!!!
先生とギターさんの会話に耳を傾けよう
フラメンコ初心者だったわたしたこは、目の前で繰り広げられた魔法のような場面が衝撃的で、それ以来、週の一番初めのレッスンは欠かさず出るようにしています。
何故なら必ずこのような踊り手の先生とギターさんの会話を聴くことが出来るからです。
うちの教室は3か月という短期間で曲を仕上げるので、週に5回同じ内容のレッスンがあります。ですがこの踊り手とギターさんの会話が交わされるのは最初の1回だけなので最初のレッスンにはほかの4回にはない価値があるのです。
ここで交わされた先生とギターさんの会話を元にして、自分がライブで踊るときに共演者に説明するようにしています。そうすると伝わりやすいので。
先生とギターさんの会話に耳を傾けている生徒は少ないです。非常に勿体ない。どうぞ次にギターさんがレッスンに入る時はこのような会話が交わされているときにパソ(ステップ)の復習などせず、先生とギターさんの会話に耳を傾けてみて下さい。
パソの練習なんて後で自主練でいくれでもできますが、会話はこの時しか聞けません。
ソロ・コンパス『ガロティン&タンゴス・デ・マラガ/GARROTIN Y TANGO DE MALAGA』(2CD)『1点のみメール便可』
フラメンコの素敵な歌詞 ガロティン まとめ
少々話がそれましたが、このようにガロティンというのはコケティッシュで女性の可愛らしさと強さがよくあらわされたフラメンコだと言えます。
とてもポピュラーでノリのいい曲ですが、歌詞の内容が分かればまた別の印象を受けたのではないでしょうか?
私もなかなかスペイン語の学習が進まず、Google先生のお世話になりっぱなしなのですが自分でしっかり翻訳できるよう頑張ります
スペイン語が分かるとフラメンコの世界がぐっと深まりますよ。一緒に頑張りましょう♪
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