フラメンコの素敵な歌詞/タンギージョ・デ・カディス/あんなに愉快なものはみたことがない

曲種

フラメンコの素敵な歌詞/タンギージョ・デ・カディス/あんなに愉快なものはみたことがない

2019年に「エル・マントン」というお芝居の入ったフラメンコ作品に出演しました。

「オセンタクをしながら、ウミデミツケタ金貨のハナシヲ シテイルノ」

・・・と演出兼振付のスペイン人講師ロシオ先生が楽しそうにスペイン語と日本語で一生懸命説明してくれました。

今回はそんなタンギージョ・デ・カディスをご紹介します。

 

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タンギージョ・デ・カディスTanguillos de Cadizのスペイン語歌詞と対訳

 

お教室がレッスン中、撮ってださったタンギージョ・デ・カディスの「お洗濯をしながら銅貨のお話をしているたこ」です

紫色のスカートに青いハーレムパンツをはいているのが、私たこ。

 


Aquellos duros antiguos
que tanto en Cái
dieron que hablar,

昔、カディスで大騒ぎになった
あの話し
あの金貨のお話だよ


que lo encontraba la gente
a la orillita del mar
fue la cosa más graciosa
que en mi vida he visto yo.

海岸で
みんなが見つけたあの金のことよ
あたしの今までの人生で
あんなに愉快なものはみたことがない


Allí fue medio Cái
con espiocha,

カディスに住む半分の連中が
ツルハシ持って行ったんだ


y también fue allá mi suegra,
la pobrecita que era
medio chocha.

あたしの姑まで行ったのさ
気の毒に
半分ボケているのにね


Con las uñas y el pelo
empezó a escarbar
siete días seguíos
ay, sin descansar.

爪も髪も乱しながら
一生懸命掘ったんだ
7日のあいだぶっ通し
休みもなしに掘ったんだ


Estaba la playa
igual que una feria.

海辺は
まるで市場のような賑わいで


¡Válgame San Pedro
lo que es la miseria!

ああ、聖ペテロさま
なんてこと、この貧乏ってやつは!


Algunos cogieron
más de ochenta duros
y otros sin embargo
no vieron ni uno.

80ドゥーロ以上
見つけた奴がいたと思えば
ただの1ドゥーロも、何も
見つからない奴もいたんだよ

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タンギージョ・デ・カディスの歴史と特徴

タンギージョの歴史とリズム

タンギージョはカディス地方の民謡を元に作られました。タンゴに、イージョ という縮小詞がついてタンギージョ。縮小詞は「可愛い」とか「小さい」など愛称に使われまですので4拍子です。[●○○○ ●○○○]黒丸がアクセント。

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ソロ・コンパス『タンゴス・タンギージョス・イ・ルンバス/TANGOS TANGILLOS y RUMBAS』『1点のみメール便可』

港町カディスで育った民謡ですので、この歌詞以外のタンギージョもとても明るく軽快です。

リズムはタンゴよりも裏拍子を意識することでタンギージョらしい雰囲気が出ます。

上記公演の為の練習の後も毎回、地下鉄の駅までみんなで「あんたのノリはベタやねん!!」とか言いあいながら、スキップで歌いつつ帰っていました。

フラメンコの踊りのノリを練習するには、踊り手も歌ってみるのが一番いいです

歌詞はごまかしてもいいのでレッスン期間中は今習っている曲の唄を歌ってみましょう。きっと踊りにも見えない変化が生まれると思います。

タンギージョの動画を見てみよう

TANGUILLOS DE CADIZ, BAILES Y CANTES ANDALUCES, DIA ANDALUCIA, Grupo Danzas Adolfo Castro 2016

今から60年ほど前にローラ・フローレが歌って流行しました。

2月のカルナバル(謝肉祭)で仮装行列とともにタンギージョが歌われます。2月と言っても対岸はアフリカ大陸があるジブラルタル海峡にほど近く、大西洋に面したスペイン最西端の街ですのでとても暖かく良い気候の季節なのです。

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フラメンコの素敵な歌詞/タンギージョ・デ・カディス/あんなに愉快なものはみたことがない  まとめ

私たちは洗濯物を手にタンギージョを踊りましたが、帽子をもって踊ることもあります。テンポもよく舞台が華やかになるのでよく発表会でも踊られますが、音が跳ねているところを意識し、そのうえでテンポが上がりすぎてしまわないように踊ることでタンギージョらしさが表現できます。

とても可愛らしく親しみやすい歌詞なのですが、よくよく読んでみると【ブラックユーモア】的な詩になっているのでじっくり読んでみて下さい。

【左・カンテ(歌い手)のマリアと右・振付のロシオ先生】

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