フラメンコの素敵な歌詞/タラントTaranto/誰が感じることが出来るの 彼の胸の痛み

曲種

フラメンコの素敵な歌詞/タラントTaranto /誰が感じることが出来るの 彼の胸の痛み

ボタ山を見た事がありますか?

綺麗な円錐をした小さな山で周囲には2・3個同じ山があります。私は夏になるとその山のある福岡県飯塚市に1か月ほど避暑していました。

綺麗な円錐形をした大小さまざまなボタ山があるのですが、ひときわ大きなボタ山の横を通るたびに「たこちゃん、見てごらん。立派だろう。僕はね、この山が大好きなんだ」と祖父が嬉しそうに話をしてくれました。(祖父の一人称は「ぼく」なんです)

ボタ山とは炭坑から出るクズを外に運び出し積んでいった結果できた山の事です。フラメンコにはこの炭坑をうたった歌があります。

今回はその炭坑に関連するタラントという曲を紹介します。

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フラメンコの素敵な歌詞/タラントTaranto  スペイン語と訳詩

To el que ha visto y ya no ve
que solo se sentira
tendra una pena en su pecho
que no la podra aguenatar
que Dios le mande el consuelo

誰が感じることが出来るの
あなただけが感じる
彼の胸の痛み
彼女を忘れられない彼の痛み

神様のご加護がありますように


Echa de meno el minero
vivir sin la luz del día
no le pesa el sufrimiento
porque la mina es su vida
y aunque sufre esta contento

光の届かぬ炭鉱で
彼らは生きている
しかしその苦しみで彼らを殺すことは出来ない。
鉱山こそ彼らの人生そのもの
苦しい仕事だけれど
彼らが生きている証

フラメンコのタラントが出来た歴史

アルメリア地方の鉱山地域で生まれた歌タランタに由来してタラントは生まれました。

リズムを持たないタランタに対し、リズムを持つことで踊られるようになりました。(日本の民謡唄と民謡舞踊も基本、民謡唄はリズムを持ちませんが民謡舞はあるのとによく似ています)

鉱山の仕事は重労働な上に、ガスが発生したり落盤する恐れがあり、常に死と隣り合わせ。そのような状況下での人間の行動は国が違ってもよく似ていて、歌を歌いだします。

日本では♪月が~~~出た出た、月が~~た~~♪という炭坑節ですね。日本では前後この歌に踊りがついて全国的に流行し盆踊りとなりました。

フラメンコのタランタも最初は歌としてカフェ・カンタンテなどのお店で歌われるようになってから流行し、1940年代にフラメンコの女王カルメン・アマジャが踊りだしフラメンコのスタンダードな曲となりました。

成り立ちがよく似ていますね。日本人がタラントを好むのはDNA的に共感するものがあるからなのかもしれません。

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フラメンコ/タラントの歌の長さ

タラントは日本の民謡唄と同じく歌い手によって「節」の長さが変わるのでフラメンコの踊りの中では非常に難しい部類に入るのですが、メロディはとても耳馴染みのいい曲です。

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フラメンコの素敵な歌詞/タラント/誰が感じることが出来るの彼の胸の痛み まとめ

このように「生活」と密接した曲の場合はその曲の背景を知るとメロディに共感しやすくなり、歌い手の呼吸も感じやすくなるので、踊る時もイメージしやすくなります。

是非、フラメンコの歴史に興味を持っていただけると嬉しいです。

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フラメンコの曲種(種類)リズム別一覧表/2拍子・4拍子/3拍子・12拍子/自由拍子リブレ 

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